(ゆ)/ドマコモンズは、大分県別府市を拠点に活動するアーティスト・イン・レジデンス/企画チームであり、2019年に橋爪亜衣子と泉イネによって始動した。温泉地として多様な人々を受け入れてきた別府の文化に着想を得て、アーティストや表現者を迎え入れ、内と外の境界が曖昧になる公共浴場のような緩やかな場をつくり出している。理念には「水や空気のように流れる存在でありたい」という思いが込められており、滞在制作に加えて、人や場所をつなぐコーディネーションやリサーチも重視している。2021年からは一軒家を拠点とし、もともと「土間」と表記されていた引越し先の間取りに由来して、約10畳のスペースを「ドマ」と名付けてコモンズ化。現在は地域とアートを結ぶ場として、展覧会、ワークショップ、上映会、トークイベント、藝市 (アートフェア) などを継続的に実施している。ときには2階も活用し、壁に棚や什器を自作で設えながら、DIY感をいかした柔軟な運営を続けている。こうした実践の背景には、橋爪が半年間滞在したインドネシアでの経験がある。特に、ジョグジャカルタで横内賢太郎が運営する「Artist Support Project (ASP)」や、インドネシア文化に根付くシェア精神、個人性の曖昧さ、リソースを分かち合う姿勢は、別府の温泉文化とも共鳴し、ドマコモンズの活動の礎となったいう。現在も、小規模でありながら持ち寄りの精神に支えられ、地域のアーティストとネットワークを育みながら、多様な人々の出会いと実験を媒介するコモンズとして展開を続けている。


2023年

2022年
