秋田県秋田市に中須賀愛美が代表を務めるオルタナス(Alternasu)がある。alter(変化する、改修する)という英語に、元青果店だったことから「ナス」と、やりたい事を「成す」を掛け合わせた言葉から。コンセプトは「表現の実験場」。2020年春、コロナ禍で社会活動に自粛が必要となる中、学校の立入制限で制作場所に困っていた、当事秋田公立美術大学大学院を卒業したばかりの中須賀と、同大学院1年生となった武田、谷口、並川、安村の5人で、築50年ほどの空き家を見学。同大学院教授でもある藤浩志氏から「自分たちの場所を持ってみれば?」という言葉が後押しになり同年10月にオープンする。メンバー展示に加え、卒業生や招聘作家の展示を行ったり、貸しギャラリー、学生たちの人生相談の場となる。無理なく、自分が何かをやりたい時にそれができる場、誰かを後押しできる場。この場が色々な在り方で閉じたり開いたりすることを願っている。久しぶりに連絡を取った時、継続してることに希望を見た。継続がどれだけ大変か知っているからだ。秋田県にあるアートの一粒がこれから何を実らせるのか今後も楽しみである。


