2019年に墨田区東向島にオープン。ディレクターは高村瑞世と秋葉大介の二人。スペースの名称であるToken(トークン)とは、文字が発生する以前に、物事の伝達や記録のために使用されていた様々な形の小さな粘土製品のこと。文字以前、つまり言語では表現できないものの象徴としてつけられた。2階建ての木造建築を自らの手で改装し、ギャラリー、カフェ、図書スペースを併設。 90年代生まれ以降の若手作家を中心に、コマーシャルのシーンではなかなか見ることのできない、プロジェクトベースの作品やインスタレーション作品を手掛けるアーティストを積極的に紹介し続けている。ディレクターの二人は、Token Art Centerの前身となる東京都青梅市に会ったモデルルームというアートスペースの活動を含めるとすでに10年以上の活動を続けてきており、彼らが手掛ける展覧会の企画はオリジナリティに溢れはずれがない。また自身のスペースでの企画に加え、プラネタリウム、公園、河川など、外に展開する企画も積極的に開催。経験と実力を伴う、東京の東を代表するアートセンターである。


撮影:松尾宇人

撮影:阪中隆文